行者の滝は、奈良県下北山村最南部を流れる奥地川の左岸に懸かる落差50mの段瀑である。下北村役場から酷道として名高い国道425号を西に2.5km程度進んだ場所。僅かな距離だが途中はすれ違い困難な狭い道が続くので運転には注意が必要だ。滝入口では舗装された下りのスロープが枝分かれしていて、その入口は鉄鎖で閉じられている。どうやら車両の進入を防ぐもので徒歩での進入を阻むものではないようだ。脇に「行者の滝 実利行者の修行の滝」と書かれた小さな案内板が置かれていた。スロープを下って数分で「←滝見台」の案内板。従って沢に下りると上流には堰堤が築かれていた。コンクリート護岸された場所を下りていくと川を挟んだ対岸の木々が生い茂った中に滝の白い流れを見ることができる。川幅の狭い浅い部分を選んで渡渉して対岸に渡る。長靴はあったほうが良い。逆くの字型の2段の段瀑の間近に近づくと猛暑ではあったがヒンヤリとして気持ちよく、優雅なその流れを堪能することができた。