親子滝は、長野県松本市西部に聳える乗鞍岳(3026m)東部に源を発する梓川の枝沢である悪沢に懸かる落差10mの分岐瀑である。国道158号の親子滝トンネルと前川渡トンネルとの間、前川渡トンネル出口に近い場所に懸かる。「親子滝」バス停の周辺に僅かに駐車スペースがあるが、バスの停車に邪魔にならないように注意したい。目の前の滝は落差10mとそれほど大きなものではないが末広がりに流れ落ちる安定感のある滝だった。なおこの滝に「親子」感はない。実は実際の「親子滝」は、1969年完成の奈川渡ダムによりできた梓湖(ダム湖)に沈んだ「父滝」「母滝」「子滝」の3本の滝のことだったという。またすぐ背後が主要国道、しかもトンネル出口ということで、走行する乗用車やバイク、トラックの轟音が鳴り響いてせっかくの滝の音をかき消してしまうのが残念なところ。