鼓ヶ滝は、愛知県豊根村北部を流れる板宇場川の枝沢に懸かる落差15mの斜瀑である。旅館「御宿 清水館」のすぐ裏手に懸かる滝で、滝へはこの旅館の敷地を通った先に遊歩道が滝まで通じている。少々荒れた遊歩道を進む。30m程度下ると河原に着く。河原を50m程度上流に向かえばV字に切れ込んだ谷の中央に勢いよく流れ落ちる滝を見ることができる。旅館の100m先の道路沿いに「鼓ヶ滝」という案内標識が立っており遊歩道が続いているが、ここから滝には行くことは出来ないので注意が必要。かつて通じていた遊歩道を旅館が分断してしまったという。案内標識の移動が待たれる。

愛知県豊根村北部を流れる板宇場川沿いの県道506号線で旅館「御宿 清水館」。その裏に滝。

この滝の名は、滝の音が鼓を打つ音にそっくりなことから「鼓ヶ滝」と名づけられたといわれています。滝よりでる水しぶきにより、真夏でも十度以下の気温で鋭気を養う最高の場所で、尹良親王がお住まい中たいへん愛され、時々禊をされたと伝えられています。また、滝壺には大蛇が棲んでいたといわれています。現在では、災害を防ぐ堰堤工事により川床が上がり、滝はかなり短くなりました。

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